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This Category : 投資銀行

UBSがF1のスポンサーに。

2010.09.27 *Mon
スイス系金融機関のUBSという会社が、F1のグローバルスポンサーになったらしい。
このご時世に思い切ったことやりますなぁ!

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News 1
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F1=スイスの金融大手UBSが世界スポンサーに

自動車レースのF1は23日、スイスの金融大手UBSと世界スポンサー契約を結んだ。世界的な金融危機の影響で複数の金融機関がスポンサーから撤退したF1だが、今回の契約合意が状況の好転につながるとの期待を寄せている。
 契約条件の詳細は明らかにされていないが、UBSは来月のシンガポール・グランプリ(GP)からスポンサーとなる。

 UBSのオズワルド・グルーベル最高経営責任者(CEO)は、声明で「顧客へのアピールとなり、国際的ブランド力を高め、実利にも結びつくような世界的スポンサー基盤を探してきた。世界有数の規模と人気を誇るスポーツ団体との提携はこれらすべてを満たすもので、われわれのブランディング活動の目玉になる」とコメントした。
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News 2
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UBS、F1世界スポンサーに-他行は信用収縮で撤退

  8月23日(ブルームバーグ):スイス最大の銀行、UBSは世界最高峰の自動車レース、フォーミュラワン(F1)の世界スポンサーになることで合意した。一方、クレディ・スイスなどの競合他行は、信用収縮の影響でスポンサーから撤退している。

  UBSは、来月のシンガポール・グランプリ(GP)を皮切りに19戦からなるF1のスポンサーになる。条件は開示していない。

  過去2年間、F1にかかる費用が正当化できず、スポンサーから撤退する銀行が相次いでいる。クレディ・スイスは08年にザウバーの支援をやめたほか、INGグループもルノーとのスポンサー契約を09年シーズンで打ち切った。一方、英国政府によって救済されたロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)も10年をもってウィリアムズ・チームの支援をやめる。

  コンサルティング会社、ライト・フォームラ・スポーツ・マーケティング(ロンドン)のマネジングディレクター、ロビン・フェンウィック氏によると、LG電子などF1の世界スポンサーはレース会場での広告掲載権などのために年間2000万ドル(約17億円)を支払っている。

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Category : 投資銀行

投資銀行という仕事の認識

2009.12.01 *Tue
クリントン元大統領の娘さんが婚約しました。
相手は、アメリカの投資銀行員(インベストメント・バンカー)です。

これが、日本の新聞記事を読んでいると、「投資会社の人と婚約」とか「銀行員と婚約」と書かれています。

なんだかなぁ。
Category : 投資銀行

投資銀行復調傾向

2009.11.23 *Mon
2006-2007年頃の未曾有の好景気、2008-2009年の未曾有の不況を経て、再び投資銀行は復調の傾向にあります。

米国、英国の景気も緩やかに景気回復の特徴が現れてきており、来年のエクイティマーケットは明らかに活発になることを、世界中のバンカーは感じていると思います。

M&Aのパイプライン(発表に向けて動いている案件)も非常に多く、人が足らなくなっています。

さて、そんな投資銀行業界ですが、このクレジットクランチで、大きな変化がありました。
ある米系投資銀行は破綻し、あるいは買収され、ほとんどのバンクには政府の資金が投入されました。英系金融機関は政府の管理下におかれ、分社化され、報酬開示義務が課されようとしています。

評判が上がったバンクもあり、下がったバンクもあり、なくなったバンクもあり、、、、etc。
絶世期には持ち上げられ、不景気時には貶められ、マスコミによる毀誉褒貶が激しい業界ですが、たんたんと正しい認識をしていけるよう、見識を持つことが重要だなぁと思う今日この頃です。

さて、まずは、クレジットクランチ前の2006年のコラムです。
イギリス人マーク・ギルバート氏が書いた、イギリスのセンスたっぷりのこのコラムは、当時非常に面白かった覚えがあります。

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【米経済コラム】ゴールドマンはストーンズに匹敵-メリルはマドンナ

  2006年5月12日(ブルームバーグ):投資銀行にはビジネスのやり方や、ライバルにどう意識されているかなどに、それぞれのキャラクターが反映される。ロックバンドもそのキャラクターを自分たちの音楽、そして周囲とのかかわり方を通して表現する。投資銀行をミュージシャンに例えてみた。

1)ゴールドマン・サックス・グループ=ローリング・ストーンズ  ゴールドマンは投資銀行の殿堂のなかでも一種変わったポジションにある。株式時価総額トップの証券会社であるゴールドマンはライバルたちに好かれることもなく、誰もが傲慢な企業だとみている。社員の激務を厭わない並外れた労働意欲と比類なき収益力は、嫉妬と羨望を同じ程度に集めている。

  ゴールドマンはアイルランド出身のロックバンド、U2にも近い。U2のファンは熱心だが、ファンであることを認めるのはあまりかっこよくないと思っている。貧困削減を訴えるボーカルのボノが各国首脳やローマ法王と肩を並べながら、バンドとしての活動を大事にするのは難しい。

  しかしながらU2は、ゴールドマンのように「長期的に貪欲たれ」との目標を掲げることは決してないだろう。だからゴールドマンはローリング・ストーンズなのだ。ミック・ジャガーとキース・リチャーズがお金にうるさいとしても、これをとがめる者はいない。

2)シティグループ=オジー・オズボーン  1980年代のソロモン・ブラザーズを描いたマイケル・ルイスの著書「ライアーズ・ポーカー」では、トレーダーとして成功するには毎朝、熊(ベア=弱気)の尻を噛み切るほどでなくてはならないとの記述がある。まさにオジー・オズボーンにぴったりの世界だ。オジーはステージでのパフォーマンスで、死んだこうもりの頭を噛みちぎったことで有名だ。ただこの時オジーは、ゴム製のおもちゃだと勘違いしていた。

  ソロモンは今ではシティグループ帝国の中の一地域となってしまった。オジーは現在、音楽専門ケーブルテレビのMTVの番組に一家で登場したことでこれまでより有名になった。シティもオジーも、優雅に年齢を重ねつつあるとは言いがたい。シティは世界中で様々な問題で当局から槍玉に挙げられた。カルト的なハードロック・バンド、ブラック・サバスのリードボーカルだったオジー・オズボーンとお似合いだ。

3)ドイツ銀行=フリートウッド・マック  ドイツ唯一の世界的銀行、ドイツ銀行をバンドに例えるならばまず、ドイツで唯一世界的に知られたバンドであるクラフトワークが挙げられよう。テクノロジーを重視する姿勢や、秘密主義、かつゲルマン的で感情をあまり表に出さないところなど、共通点は多い。

  しかしながら、他の特徴に目をむけると異なるバンドが浮かび上がってくる。莫大な資金を稼ぎ出せる能力。長年にわたる内輪もめと、意思疎通の遮断。そしてイメージチェンジがなんとしてでも必要なこと。フリートウッド・マックだ。

4)JPモルガン=レディオヘッド  JPモルガン・チェースの経営幹部らはかつて、同社が250人もの博士号取得者を確保していることや、一風変わったデリバティブ(金融派生商品)戦略、独自の算出モデルを活用し、世界の金融市場のなかでもやや奇抜な一角で利益を上げていることを自慢にしていた。頭脳明晰との見方もできるが、このまま続けるにはもう一度大ヒットを飛ばさなくてはならない。REMにも近いといえよう。しかしレディオヘッドの方がちょっとだけ勝っている。

5)バークレイズ・キャピタル=オアシス  バークレイズの資本市場部門を担うバークレイズ・キャピタルは、90年代の混乱期を経て、ここ数年で焦点をある程度絞り、いまや若干肥大化し、自己満足の気配が感じられるレッド・ホット・チリ・ペッパーズに例えられる。いや、もしくはキーンかもしれない。いずれもどこからともなく登場しただけでなく、バークレイズの場合は株式事業、キーンの場合はギターという重要要素を欠いている。

  もっとぴったりなのはオアシスだ。鼻持ちならない横柄な態度で知られるオアシスは米国市場での大成功を収めるは至らなかったものの、全盛期を過ぎてもなおはっとさせる音楽性を垣間見せる。またバークレイズは恐らく必要な人数の2倍もの人材を抱えており、2人兄弟で構成するオアシスとも共通する。ノエルとリアムのギャラガー兄弟のうち、バークレイズのボブ・ダイアモンド社長に当てはまるのはどちらだろう。

6)モルガン・スタンレー=コールドプレイ  大真面目。育ちの良さ。恵まれた経済的環境。形だけとの疑念はファンでさえもぬぐえないが、トップチャートでは常連。モルガン・スタンレーとコールドプレイはまさに似合いのカップルだ。

7)メリルリンチ=マドンナ  メリルリンチもマドンナも80年代にピークを迎え、90年代以降は何度も人気巻き返しを図ろうとしたもののぱっとしない。デビッド・ボウイは新しい流れにすぐ飛びつくことで、新鮮さを維持してきたが、メリルとマドンナは、ブリトニー・スピアーズになりきろうとしているホイットニー・ヒューストンのようにも思われる。

8)HSBC=アイドルバンド(特定せず)  ガンズ・アンド・ローゼズはかれこれ10年ほど前からアルバム「チャイニーズ・デモクラシー」をリリースする計画だった。一部の曲はステージで演奏されたり、海賊版で出回ったりしたが、正式なアルバム発売には至っていない。HSBCもアジアの投資銀行業務で確立した基盤をバネに、真の意味でグローバルな投資銀行に跳躍する意気込みをかなり昔から見せていた。

  しかしHSBCはそれよりも、レコード会社に仕込まれたアイドルバンドと同じなのかもしれない。アイドルバンドの場合、実際に観客の前に立つミュージシャンの稼ぎは形だけで、利益の多くはマネジメントが上前をはねていく。仮にロビー・ウィリアムスのような逸材が登場しようと、あまりにも多くのなかで頭角を現すことはできない。

9)UBS=フィル・コリンズ  UBSも、元ジェネシスのドラマーでシンガーのフィル・コリンズも、資金に恵まれ、スイスに本拠地を置き、とやかく批判されることがないのは同じだ。年中日焼けし、ごつい金の時計を身にまとうような金持ちの男たちはUBSを取引銀行として選び、フィル・コリンズの「夜の囁き」を一番好きな曲に選ぶ。

10)コメルツ銀行=デイヴィッド・ハッセルホフ  コメルツ銀行も、テレビシリーズ「ナイトライダー」、「ベイ・ウォッチ」に出演したシンガー、デイヴィッド・ハッセルホフもドイツでかなりの成功を収めた。その理由は科学的に解明されていない。

(マーク・ギルバート氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)
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次は、2009年のつい最近の同じ著者のコラムです。
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【コラム】ゴールドマンの「贖罪」に誰が納得するのか-Mギルバート

2009年11月18日(ブルームバーグ):
(前略)
  どんなに多くの慈善事業に寄付をしても、ゴールドマンはローリング・ストーン誌のコラムニスト、マット・タイビ氏に今年付けられたあだ名を返上することはできなさそうだ。同氏はゴールドマンについて、「人類の顔にまとわりついた巨大な吸血コウモリダコ。カネの匂いのするあらゆるものに容赦なく吸血触手を伸ばしている」と書いた。ゴールドマンとその同業者らは、形ばかりの善行でニュースの見出しを飾り負のイメージを払拭(ふっしょく)しようとするよりも、じっくりと時間をかけて謙虚さと悔恨の情を示した方がいい。(マーク・ギルバート)
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偶然にも、ローリング・ストーンズつながりで思い出しました。
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金融機関のボーナスは許さんぞ!というニュースについて

2009.02.13 *Fri
今日のニュースより。

巨額損失発表の直前、メリルリンチが賞与100万ドル超
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 【ニューヨーク=山本正実】米金融大手メリルリンチが巨額損失を発表する直前の昨年12月、幹部社員696人に1人あたり100万ドル(約9000万円)を超すボーナスを支給していたことが11日、ニューヨーク州の司法当局の調査で明らかになった。

 支給総額は36億ドル(約3200億円)にのぼり、上位の幹部4人には計1億2100万ドル(約109億円)が支払われた。通常なら1月に支給される時期を「ひそかに繰り上げて」(同州のクオモ司法長官)支払ったとみられる。

 州当局は、損失公表前にボーナス支給を強行した疑いがあるとみて調査を進める。

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最近職場のブルームバーグTVのニュースは金融機関のボーナス批判の話ばかり。

英国では、国有化されかけているRBSが各方面からのバッシングに屈せずに巨額のボーナスを支払う意向であることについて、政治家やマスコミがさらに激しくバッシング。米国でも11日に行われた米下院金融委員会の公聴会をライブ中継していたが、これまた内容はボーナス批判である。

まさか、自分の働いている業界に対して、ここまでメディアで「給料を下げろ!」という運動が行われるとはかつては思いもよらなかった。

とはいえ「公的資金を入れたのに、巨額のボーナスを支払うとは何事だ」、という論調は全くその通りで、世の中のコモンセンスだと思う。

しかし、どうしてそこまでして金融機関がボーナスを支払いたいかというと、金融機関の従業員の報酬志向性の高さが一員にあると思う。
金融機関には、「マーケット」と呼ばれる株式や債券を扱う部署がある。
職種はトレーダー(売買する)、セールス(機関投資家等に営業)、ストラクチャリング(商品開発)などをしている人がメイン。
そのマーケット部門は、完全な実力社会、報酬連動社会で、若くして巨額のボーナスをもらって30代前半で隠居生活に入る人がいるような世界である。

私の働いている部門とは、まさに「別世界」。こっちは客商売。あっちはマーケット相手のハンター。
ビジネスの仕方も大きく違うし、昇進の仕組み、報酬制度も全く違う。働いている人の考え方にもかなりの相違があり、こちらから見れば彼らはアグレッシブな狩猟民族に見える。

そんな彼らは、会社のネームバリューは関係ない。自らの才覚だけでマーケットで稼ぎまくることをビジネス上の信条にするような人だ。会社が嫌なら、すぐに独立して個人商店を始めた方が儲かったりする。
このあたりは、うちの部門を含む世の中大部分の客商売と大きく違うビジネス世界だ。

彼らは、自分の才能をフルに発揮して、出来るだけ収益を獲ようとする指向が並外れて大きい。本当に、ほぼそれだけしか考えていないといってもいいくらいだ。
大学生が悩むような、「働き甲斐」とか「会社の知名度」とか「福利厚生」だとか、そんなものは、まったく気にしない。すべてはどれだけ稼げるかどうかだけで決めるような人達が本当に存在すると考えれば大方当たっている。

彼らは、そんな性格なので、同じ収益を上げても、他社で働くより給料が少ないと思った瞬間に会社を辞める。良く稼ぐ従業員は、会社にとっても本当に重要な収益源になるので、雇い続けたい社員にはきちんと報酬を出し続けなければならない。

だから経営者がボーナスを下げるという決断を下せば、その後優秀な社員から離脱が始まる。残るのは転職できない人ばかり。
世界的な大不況だが、ヨーロッパの一部の金融機関はまだ採用活動を続けているし、その他の金融機関でも社員の「入れ替え(人員削減はするんだけど、他社から流出した優秀な社員は採用して、社員の質を高める)」は行っている。

だから、ボーナスを下げるのは、マーケットビジネスにおける自らの首を絞めるようなものなんだよね。マーケットの従業員はボーナスを減らした会社をさっさと見限って、新たな会社に移ってしまう。

これがかつての邦銀だったり、他の職種であれば、「給料を下げて、みんなで頑張って乗り切ろう!」という考え方が通用すると思うし、ましてや、日本であれば、日本的な「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」というコンセプトで皆が納得できると思う。しかし、社内に狩猟民族を抱えていると、金以外ではなんの従業員引き留め策もないから、ボーナスを減らすというのは、まるで自分の体にナイフを突き刺して、血液を自らこぼす様な行為なんだろうな、と思う。

現代金融機関の主要な収入源であるマーケット部門を積極的に捨てにいく金融機関は少ない。景気が回復したとき、彼らはまた重要な収益源となるだろう。世界中から集めた優秀な社員を維持することはできるのか。

公的資金を受け入れた金融機関は、政府、社会にどう説明していくのか。まぁおそらく、ボーナスカットの方向に話は進んでいくのだろうけど。

今みたいな世界的な主要金融機関が軒並み、ボーナスの支払いに喘いでいる時期なら、高給を約束できる金融機関は小さくとも優秀な人が雇えると思う。

アラブとか中国も、サブプライム危機当初に1兆円とかを米国の金融機関に投資するんじゃなくて、そのお金を今使って新たな金融機関を設立すれば、優秀な人を引っ張ってこれるのにね。
中国がじゃぶじゃぶお金を香港につぎ込んで、香港をして国際金融センターとしてのポジションを高めることも可能かもしれない。

そんなかんじ。
Category : 投資銀行

トレーダー破産の時代

2009.01.30 *Fri
1-2月は、投資銀行各社はボーナスの時期です。
例年であればウキウキの季節なのですが、今年はクレジットクランチ不況の真っただ中で、どこも重苦しい雰囲気です。
マーケットの噂によれば、今年のボーナスは会社によってバラバラですが、どこも去年の0%~50%程度とのこと。

オバマ新大統領も「金融業界のボーナスに激怒」とかいうニュースがありましたし、どうなることやらから。

さて、これが、減らせばいいというわけではないのです。
ボーナスの多寡が問題なのではなく、基本給とボーナスの構成に潜む、構造的問題があります。
上記のとおり、昨年比10%のボーナスになることによって、税金で破産するという問題が・・・。

トレーダーのAさんの給与を以下のように仮定します。
・ある年の給料がボーナス混みで合計年収1,000万円
・税率40%
・基本給とベースの割合が3:7
(控除とかは面倒なので今回は一切考えない)

つまり、基本給300万円でボーナスが700万円。ボーナスは年一回でまとめて支払われるとします。
基本給は12か月で均等に割って支払われるので、月25万円です。
トレーダーの皆さんはこのようにボーナスの比重がとても大きいのが特徴です。

所得税は一年前の所得を元に、翌年の税金額が決まります。
荒い計算をすると、税金は400万円。これを12か月で分割するので月々支払う税金は33万円。

つまり翌年も同じ給料をもらえたとすると、実は毎月のお給料はありません。事前にもらってあるボーナス分も合わせて毎月税金を支払って、生活は、ボーナスの700万円を取り崩して生活することになります。
しかし、ボーナスが前年比10%になってしまうと、、、。

基本給: 300万円→300万円
ボーナス: 700万円→70万円
税金:前年の1,000万円の40%で400万円

さて、困りました。給料とボーナスを全額使っても税金が支払えません。

こうなる可能性があるのですが、どうするんですかね。

実際には、
・今までの資産から支払う
・積み立てていた退職金を取り崩す
とか色々あると思いますが、まぁ大変だと思います。

悪いことはしていないトレーダーも、自己破産すると。
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投資銀行の歴史

2009.01.11 *Sun
やはり、投資銀行の話は書きたくなるもので、これからちょっとずつ書いていこうと思う。
まずは投資銀行の歴史から。

どうもWikipediaの投資銀行の説明は大学生が書いたような中途半端な書き方である。

さて、投資銀行の起源はイギリスのマーチャントバンクであると言って良いと思う。
マーチャントバンクの源流をたどると、1700年代にヨーロッパ各地で活躍し、イギリスに渡ってきた商人達に行きつく。1700年代後半にドイツやオランダから渡ってきた彼らが国際金融の知識を活かして、マーチャントバンクを作っていった。

たとえば、
・ウォーバーグ家とシュローダー家は、ドイツのハンブルクから。
・ロスチャイルド家は、ドイツのフランクフルトから。
・ベアリング家は、ドイツのブレーメンから。
・また、アメリカからモルガン家の本家もやってきている。

彼らは、現在の日本の商社のように、様々な商品の貿易を行っており、それがやがて、貿易に附随した為替などから金融業務を行うことになる。
おりしもイギリスの植民地政策の振興や、ナポレオン戦争での各国への資金調達、戦後の復興資金調達などの好機を活かし、国際ネットワークを広げ、莫大な利益をあげるようになる。
大陸諸国の人々が、復興資金を得るために、イギリスの金融街シティーに集まるようになる。
そして、イギリスのポンドが世界の基軸通貨となったのもこの頃。

初期の五大マーチャントバンクは以下の通りである。
・ベアリング
・ロスチャイルド
・シュローダー
・ハンブロス
・ラザード
このころの最大手はベアリングである。女王陛下の銀行と言われた名門だったが、1995年にたった一人のトレーダーの不正取引のせいで多額の損失を出し、INGに買収されてしまったのは記憶に新しい。

マーチャントバンクは、その国際ネットワーク(人脈)と、知恵を使って、アドバイザリー業務や債券発行、融資などを、各国の政府や大企業、裕福な個人に対して行っていた。
彼らは自らを「バンカー」「マーチャント」と呼んでおり、ロードやサーと言われる上流階級の人々で、少数精鋭のエリート組織であった。バンカーの社会的地位の高い時代であり、各国の産業を資本家として動かしていた。バンカーは教養や信頼を重視し、顧客との食事の間は、政治、馬、バラなどの話をしていたという。オフィスは英国調の非常に上品なものであり、マホガニーのデスクに、革張りのイス、デスクの上のバンカーズ・ランプ(この緑色が特徴)といったものが置かれていた。

1970年代というマーチャントバンク後期に入ると、
・S.G.ウォーバーグ
・J.H.シュローダー
・ベアリング・ブラザーズ
・モルガン・グレンフェル
・ハンブロス
・N.M.ロスチャイルド
・ラザード・ブラザーズ
・サミュエル・モンタギュ
・クラインオート・ベンソン
・ヒル・サミュエル
などがロンドンで活躍していた。
この頃の最大手は、S.G.ウォーバーグである。S.G.ウォーバーグは、マーチャント・バンクの中では最も若い部類に入るが、最もアグレッシブなことで有名であり、他のマーチャント・バンクが衰退していくなか、英国系で唯一生き残る銀行と言われ、圧倒的な力を持っていた。

第二次世界大戦後、世界の基軸通貨はアメリカ・ドルに移っていたが、アメリカが大量に発行したドルのせいで、米国外にドルの市場ができた。それがユーロ・ドル市場である。S.G.ウォーバーグの創始者である、サー・シーグモンド・ジョージ・ウォーバーグは、これに目をつけ、ユーロ債券市場をロンドンに作り上げることに貢献し、ユーロボンド市場の父と呼ばれるようになる。
そして、日本の日露戦争の戦費調達にも協力するようになり、『英国の国策マーチャント・バンクとして、国と国の関係を考えながら、取引をしている金融機関で、日本の政財界との関係はさらに深まってきている。この点、商業主義を追う米国の金融機関と違う』と評価され、彼は日本の勲一等瑞宝章を受賞することになる。最後の名門マーチャント・バンクである。白洲次郎もまたシーグモンド・ウォーバーグと懇意であり、白洲はS.G.ウォーバーグの顧問となった。これが、日本のS.G.ウォーバーグのオフィス(現在のUBS)のレセプションに白洲次郎の肖像画が飾られているゆえんである。
ちなみにその肖像画は、白洲次郎が晩年にイギリスを訪れた際、義理の息子が撮った旧友ロビン・ビングとの写真を元に描いたものである。

やがて、イギリスに金融ビッグバンが起こる。
このころ、金融工学を駆使した新しいビジネスモデルを取り入れ、トレーディングに長けた米国流のインベストメント・バンクが台頭してくる。

1980年代から1990年代には、ロンドンのマーチャント・バンクが押され、ヨーロッパ大陸系のユニバーサル・バンク(商業銀行)に買収されるようになった。

・ドイツ銀行 → モルガン・グレンフェルを買収
・ドレスナー銀行 → クラインウォート・ベンソンを買収
・ナショナル・ウェストミンスター → カウンティーを買収
・ING → ベアリングを買収
・SBC(現UBS) → S.G.ウォーバーグを買収

ユニバーサルバンクが買収したマーチャントバンクが、現在の各社の投資銀行部門の母体となったことが多い。

アメリカでは、伝統的なマーチャントバンクから、トレーディング、モーゲージ、デリバティブ、証券化、とバランスシートを大きく使ったビジネスも行うようになり、1980年代にインベストメント・バンクが発達。最強の投資銀行と言われたソロモン・ブラザーズや、ファースト・ボストン、モルガン・スタンレーなどが活躍した。

そして、アメリカでも金融自由化や、各種の不正取引によって、銀行の統廃合が進んだ。
・トラベラーズ → スミス・バーニーを買収
・トラベラーズ → ソロモン・ブラザーズを買収 (スミス・バーニーと合併して、ソロモン・スミス・バーニーになる。)
・ケミカル銀行 → マニュファクチャラーズ・ハノーバー銀行を買収
・ケミカル銀行 → チェース・マンハッタン銀行を買収 (チェースの名前は名門であったため、社名をチェース・マンハッタンに変更)
・チェース・マンハッタン銀行 → JPモルガン銀行を買収 (JPモルガンの名前が名門であったため、社名をJPモルガン・チェースに変更)
・ディーン・ウィッター・ディスカバー → モルガン・スタンレーを買収 (モルガン・スタンレーの名前が名門であったため、社名をモルガン・スタンレー・ディーン・ウィッターに変更)
つまり、JPモルガンもモルガン・スタンレーも実は、過去に買収された会社なのである。

また外国銀行も、積極的に米国の金融機関を買収した。
・クレディ・スイス → ファースト・ボストンを買収
・クレディ・スイス → ドナルドソン・ラフキン&ジェンレットを買収
・ドイツ銀行 → バンカーズ・トラストを買収
・ドレスナー銀行 → ワッサースタイン・ペレラを買収
・UBS → ペインウェバーを買収

米国のインベストメント・バンクはやがて、黄金期を迎える。
1930年代の銀証分離は有名だが、1999年に実は銀証分離は撤廃されている。しかし、銀行形態にならなければ、自己資本規制の対象にもならないため、彼らは非常に高いレバレッジをかけて、自己資本を薄くした。これがサブプライム問題によるクレジットクランチ直前のゴールドマン・サックスや、モルガン・スタンレーの姿である。彼らは伝統的投資銀行業務よりも、自分のバランスシートを使って、投資をするビジネスにウマ味を見つけ出し、メインのビジネスへと育てていった。企業買収や不動産も買収していった。
ちなみに、これは「顧客との利益相反」という問題を引き起こした。たとえば、ある企業買収の入札があったとする。ゴールドマンの投資銀行部門が顧客のアドバイザーとして入札に関わる一方で、ゴールドマンの投資部門は自分達で入札に参加した。顧客は、情報が交換されているのではないかと気が気でない。自己勘定の方が儲かることが多い。この問題は結構有名で、投資銀行ビジネスだけに特化して、自己勘定投資を行わないことを是とする投資銀行も出てきた(UBSなど)。
ちなみに、今アメリカでは、企業の需要に対してバンカーが不足して困っているのだという。これも自己勘定投資に偏った結果なのかもしれない。

そして、ご存じの通り、証券化ビジネスとサブプライム。
一転、米国金融機関は苦境の時代へ。

彼らは米国内のサブプライム(貧困層)にお金を貸し、住宅を買わせ、貸したお金は証券化して世界中の投資家に売りまくった。しかし、焦げ付きが多数発生、格付けは一気に下落し、投資家は資産の劣化により資金調達に行き詰まり、資金の出し手(サブプライムローンの売り手でもある)は、担保権を行使するに至り、売ったはずのサブプライムローンが返ってきて、さらに資産価値は劣化し続け、自らの資金調達もできなくなり、、、

そして、
・ベア・スターンズが破たん → JPモルガンに救済される
・リーマン・ブラザーズが破たん → チャプター11申請
・メリルリンチが破たん → バンク・オブ・アメリカに救済される
と、大手投資銀行が破たん。

ひとまず破たんしなかった大手投資銀行も、
・モルガン・スタンレー → 銀行持ち株会社へ移行
・ゴールドマン・サックス → 銀行持ち株会社へ移行
となった。これにより、自己資本規制を受ける一方、預金受け入れや、FRBの貸出を受けることができ、資本増強を行いやすくはなった。この2社もいずれは商業銀行と合併していくのだろう。

以上、投資銀行の歴史をつらつらと書いたつもりである。
誤りがあったらすみません。

サブプライム問題発生により、金融機関の再編が激しく行われた。
今後生き残っていく金融機関はどうなっていくのであろうか。
ただ、伝統的投資銀行ビジネスはなくならないと思う。
産業を育て、サポートしていくという金融の一つの本質的側面は、伝統的投資銀行業務や、またかつての邦銀のスタイルの中に垣間見ることができると思う。
金融は決してなくならない。
現在を歴史上一言で言うならば、米系金融機関を中心に、度を過ぎて無茶をしてクレジットを膨らませ過ぎたため、クレジット・クランチ(信用収縮)が起こっている段階である。
また、時代に即した金融機関が生き残って、産業をサポートし、新たな金融ビジネスを切り開いていくのだろう。

さて。
以降は、投資銀行業務(アドバイザリーの話)を中心に、思ったこと、考えたことを書いていこうと思う。
Category : 投資銀行

プロフィール

Bond

Author:Bond
職業は悩めるインベストメントバンカー。ロンドンから帰国して早一年。日々M&Aなど行いつつ考えていることを、六本木からお送りします。F1が好き過ぎて、いつかチームオーナーになるのが夢。



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